晴れの舞台で堂々と着物を披露する鹿島高2年の稲冨莉々香さん(手前)=久留米市の久留米シティプラザ

 2020年の東京五輪・パラリンピックに向けて世界196カ国をイメージした着物を制作する「KIMONOプロジェクト」で、完成した100カ国の着物を披露する式典が29日、福岡県久留米市の久留米シティプラザであった。日本の伝統を介して「世界は一つ」というメッセージを伝える取り組み。県内5人を含む九州各県の高校生ら100人が、あでやかな着物に身を包み、1500人を超える観客を魅了した。

県内高校生5人もモデルに

 プロジェクトは、同市の一般社団法人「イマジンワンワールド」(高倉慶応代表)が14年から始めた。式典では、グループごとに登場したモデルが、一人ずつ前に出てしなやかに両袖を広げたり、ゆっくり回転して後ろ姿を見せたりして堂々とステージを歩いた。

 世界遺産のアンコールワット遺跡の文様や彫刻などをあしらったカンボジアの着物を身にまとった鹿島高2年の稲冨莉々香さん(17)は「着物だけでなく、たくさんの人の願いも見てもらった気がする。みんなの笑顔を見て感動した」と目を輝かせた。

 このほか、ギリシャをイメージした作品はパルテノン神殿やギリシャ文字をあしらい、韓国はチマ・チョゴリをベースにむくげの花やカササギをデザインした。最後はモデル全員が手をつないで輪になり、「世界を一つに」の思いを伝える演出もあり、会場から大きな拍手が送られた。

 同プロジェクトでボスニア・ヘルツェゴビナの着物の制作に携わっている唐津市の田中勝幸さん(67)は「絵画的な着物で100枚同じ着物はなく、作家の気持ちや各国の特徴がよく伝わってきた」と式典の感想を話し、「唐津もほかに負けない着物を作りたい」と意気込んだ。

 唐津市では10月中旬、同プロジェクトのイベントを開く予定。

 

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