佐賀藩第10代藩主鍋島直正の長女・貢姫にちなんだ「貢姫御膳」=佐賀市の旅館あけぼの

「貢姫御膳」を味わう関係者ら=佐賀市の旅館あけぼの

 佐賀藩の第10代藩主鍋島直正の長女・貢(みつ)姫(1839~1918年)にちなんだメニュー「貢姫御膳」が、佐賀市の旅館あけぼのに登場した。同旅館と佐賀女子短期大学、佐賀商工会議所が、資料を参考に共同開発するプロジェクトで、関係者は「新たな観光資源に」と期待を寄せる。

 1845(弘化2)年、7歳で佐賀から直正の正室・盛姫のいる江戸へ移った際の祝い膳を再現した。当時の資料「貢姫様御出府方記録」(鍋島報效会所蔵)に献立が書き残されており、参考にした。

 それによると祝い膳らしく鯛づくしで、「御鱠(なます)」「御吸物」など12品が並んだというが、調理手順など具体的な説明はない。一方で、刺し身はしょうゆではなく酒やかつお節などを煮詰めた「煎酒(いりざけ)」で食べるなど、当時の食文化も垣間見える。

 資料を佐賀女子短大の久保知里専任講師が読み解き、打ち合わせながらアレンジも加えた。煎酒は再現し、鯛はなます、つみれ、けんちん蒸しなど5通りの調理法で仕上げ、全11品の御膳にまとめた。

 あけぼののおかみの音成洋子さんは「レシピがない中、食材から現代の方も食べられるメニューをつくるのに苦心した」と語る。藩の御用赤絵師だった今右衛門窯の皿を多く取り入れることにもこだわった。

 26日には関係者向けのお披露目会が同旅館であった。佐賀女子短大の田口香津子学長は「器も料理の彩りもきれい。当時の料理をいただくことで時間旅行気分が楽しめ、お姫様になれたような気持ちも味わえる。女性にはうれしいのでは」と笑みをこぼした。

 税込み6千円。予約は2日前まで。1組3人以上から提供する。予約や問い合わせは同館、電話0952(24)8181へ。

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