金づちとのみで竹を割る岩本重男さん=小城市芦刈町の匠美建築工房作業場

竹とんぼの羽の形に竹を削る岩本重男さん=小城市芦刈町の匠美建築工房作業場

市教委の東島正明教育長から感謝状を贈られる岩本重男さん=佐賀市の市立図書館

 佐賀市大和町の岩本重男さん(68)は、竹とんぼとぶんぶんゴマを手作りし、今春佐賀市立小学校に入学した新1年生全員(約2100人)にプレゼントした。佐賀市教育委員会から感謝状を贈られ、岩本さんは「子どもたちの喜ぶ顔が見たい。今後も続けていきたい」と意欲を見せている。

 

 竹の手作りおもちゃの寄贈は、岩本さんの兄幸喜さんが約20年前、大和町の小学校を中心に始めた。活動に共感していた岩本さんは「兄がしてきたことを途切れさせるのはもったいない」と、幸喜さんが亡くなった6年前から活動を引き継いだ。当初は1年で500~600個を作成していたが、昨年から市内の全市立小学校の新1年生への寄贈を始め、昨年は約2500個まで増えた。

 材料の竹を乾かすのに1年、そこから竹を切ったり形を整えたりするのを、一つ一つ手作業で行うため、さらにもう1年かかる。作業は務めている建築工房で昼休み中や、帰宅後や休日は自宅で行い、「何もしていないのは寝ているときだけかな」と苦笑する。

 長年の作業で、右腕が腱鞘(けんしょう)炎になったこともあるが、子どもたちからの手紙や実際に遊んでいる写真を見るたびに「こんなに喜んでもらえるなら」と活力が湧いてくる。「右腕がいつまでもつかなぁ」と笑いながら、子どもたちの笑顔のため、今後も作り続ける。

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