財務省は25日、財政制度等審議会の分科会を開き、2022年度の暫定開業に向けて建設が進む九州新幹線長崎ルートの武雄温泉-長崎間の事業費が5千億円から1200億円膨らみ、6200億円程度になるとする見通しを示した。佐賀県の負担分も当初見込んだ225億円から増額するとみられる。

 1200億円の増加額は国土交通省の資料に基づき財務省が試算した。「事業評価のプロセスが十分に機能せず、適切なコスト管理が行われていない」と指摘している。

 国交省は今後、所管の鉄道・運輸機構を通して増加額やその要因を精査し、佐賀、長崎両県の負担割合を算定した上で、説明に行くとしている。

 長崎ルートを巡っては、フリーゲージトレイン(軌間可変電車)導入が困難となり、武雄温泉-新鳥栖区間の整備方式について与党で検討が進められている。代替案として浮上した全線フル規格やミニ新幹線に対し、佐賀県は負担増を理由に難色を示しているが、現在整備中のフル規格区間でも費用が大幅に増加する見通しになった。

 佐賀県の新幹線・地域交通課は「県の負担割合も分からない状況で、影響は見通せない。国からの詳細な説明を待ちたい」としている。

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