力強い泳ぎで二つの日本学童新記録を樹立した寺川琉之介=伊万里市のビート伊万里

「中学でも新記録を出したい」と抱負を語る寺川琉之介=伊万里市のビート伊万里

 佐賀県伊万里市のビート伊万里で練習する寺川琉之介(12)=武雄青陵中1年=が目覚ましい活躍を見せている。リオデジャネイロ五輪金メダリストの萩野公介が持っていた50メートル背泳ぎ(長水路)の記録を破るなど二つの日本学童新を樹立。「将来は五輪で金メダルを取る。世界新記録を出したい」と夢を膨らませている。

 寺川は身長169センチ、体重60キロと体格がよく、キック力の強さでスピードに乗る。二里小6年だった2月のきららカップ(山口)は50メートル背泳ぎ(長水路)で優勝。28秒19をマークし、萩野の日本学童記録を12年ぶりに0秒28塗り替えた。3月にあった佐賀県春季大会では100メートル個人メドレーで従来の記録を1秒31上回る59秒67の日本学童新を出している。

 寺川が熱心な練習で頭角を現したのは、昨年8月のとびうお杯(静岡)。50メートル背泳ぎで29秒36の大会新で優勝し、萩野の記録(28秒47)にあと0秒89と迫った。

 「萩野選手の記録を抜こう」。大会後、宮地耕太郎コーチ(32)と誓い合った。スタートの加速をテーマに入水や浮き上がりの角度など細かく確認し、前半15メートルのタイムを短縮した。「琉(寺川)は精神面が子どもと思えない。負けず嫌いで、修正点を冷静に分析できる」と宮地コーチ。

 2月のきららカップ決勝は、深く長いバサロキックでスタートを切り、浮き上がるころには2位に体一つ半の差をつけた。寺川は「記録を出せる気がしていた」と強気に振り返る。

 水泳を始めたのは2歳のとき。当時は宮崎県に住んでいて「体が強くなれば」と母綾子さん(39)が地元のスイミングクラブに連れて行った。ただ、その前もベビースイミングに通い、物心つく前からずっと水に親しんできたという。

 あこがれの選手は男子400メートル個人メドレーなどで世界記録を持つマイケル・フェルプス(米国)。「ダイナミックな泳ぎで全種目速い」と目標にする。練習は週6日で平日は約2時間打ち込む。いまの目標は得意の背泳ぎに限らず、自由形、バタフライ、平泳ぎの全てを磨き上げることだ。

 日本中学記録は50メートル背泳ぎ(長水路)が26秒17、100メートル個人メドレーが54秒31で、それぞれ自己ベストと2秒02、5秒36の開きがある。背泳ぎでは再び萩野の記録が立ちふさがる。

 将来の夢に向かい、「まずは中学でも新記録を出したい」。県期待のスイマーの挑戦は続く。

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