ベトナム国籍の多久市の男性が、運転していたフォークリフトの下敷きになって死亡した。先月、社会面に記事が載っていた。男性は31歳。外国人技能実習生として昨年12月に来日していた◆異国の地での事故。男性には、ふるさとベトナムに残した家族がいたかもしれない。あるいは、佐賀に連れてきた家族がいたかもしれない。男性と面識はないが、そんな想像をすると、突然、命を絶たれた無念を思う◆企業の人手不足などを背景に外国人が急増しているという。佐賀県では6千人を超える外国人が暮らす。増加率は全国トップ。その要因に技能実習生の増加があるそうだ。佐賀県内の実習生は2千人近くにのぼる。国籍別ではベトナム、中国、フィリピンなどが多い◆不慣れな土地での生活。ごみ出しひとつとってもマナーやルールが違う。言葉による意思疎通がうまくできず、戸惑う人も多かろう。全国の実習生の中には、労災による死亡と認定された人もおり、その比率は日本の雇用者全体の比率を上回る◆実習生には失踪した人もいる。最近、就労資格の拡大を検討する話も出ているが、受け入れの整備は進んでいるのだろうか。志半ばで、思わぬ事故や事件に巻き込まれることがあっては、悲しみだけが残る。外国人が安心して暮らせる仕組みを職場、地域で考えていきたい。(丸)

このエントリーをはてなブックマークに追加