九州新幹線長崎ルートの整備方針を巡り、佐賀県の山口祥義知事は19日の定例会見で、長崎県やJR九州が求めている全線フル規格について「佐賀県が同意しなければ動かない。われわれを無視して進める話ではない」と述べ、改めて否定的な立場を強調した。

 フリーゲージトレイン(軌間可変電車、FGT)の導入が開発の遅れから事実上困難になり、全線フル規格による整備が取り沙汰されている。山口知事は佐賀、長崎両県とJR九州がFGTを前提に合意した経緯を示し「新たに出てきたフルは何ら共通の土俵ができたわけではなく、県が特に要望したものでもないので、(フル規格の)流れに当惑している」と述べた。

 国の試算に基づくと、全線フルでの県の追加負担は1100億円に上る。山口知事は「県が『うん』と言わないのに、負担を国が決められるわけがない。『知事が何言ったって国がどんどん進めてしまう』というのではない」とくぎを刺した。会見後、報道陣の取材に対しては「1100億円はとんでもない額で、やろうとしている事業がほとんど停止してしまう。県の命運を懸けるぐらいの大きなことだ」としてフル規格に難色を示した。

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