ずらりと立ち並んだカキ=佐賀市川副町大詫間地先の有明海

花咲くように育つカキ

有明海に広がるカキ礁=佐賀市川副町大詫間地先(国際技術コンサルタント提供)

 NPO有明海再生機構(佐賀市)などが中心となり、海水の貧酸素化抑制を含め水質浄化作用が期待される「カキ礁」の有明海での復活を進めている。8年前に竹を埋め込み、カキが定着する条件を整えた佐賀市川副町大詫間地先の有明海で16日、現在の様子を探る現地調査があり順調に広がっていることが分かった。

 「カキ礁」に上陸すると、カキがずらりと立ち並ぶ。季語に「石花(せっか)」と詠まれることもあるように、泥から立ち上がるカキ殻が、咲き誇る花のようにも見える。8年前に稚貝を定着させるために立てた竹は流されていたが、カキが生息する範囲は広がっているという。

 佐賀県沖の有明海には30年前に「カキ礁」が、350~500ヘクタールあったとみられる。ノリ養殖の妨げになるとして取り壊しが進み、県東部海域ではほぼ消滅していた。カキの水質浄化能力は広く知られ、佐賀大などの研究では海水の貧酸素化抑制に効果があるともいわれている。

 佐賀県沖の有明海では、ノリ養殖が盛んになる前に竹を使った地蒔(ま)き式のカキ養殖が行われており、それを参考に筑後川、嘉瀬川、六角川河口で「カキ礁」造成に取り組んでいる。この日は、造成に協力するNPO九州さがプロジェクトと国際技術コンサルタントがドローンで調査を実施。同プロジェクトの原田彰さんは「カキ礁は有明海再生の切り札の一つだと思う。自然の自浄作用は、宝の海復活に欠かせない」と話している。

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