九州電力の山元春義取締役(左)が副島良彦副知事(中央)に玄海原発3号機の蒸気漏れトラブルに関する最終報告書を手渡した=県庁

 玄海原発3号機(東松浦郡玄海町)の2次系配管で発生した蒸気漏れを受け、九州電力は17日、原子力規制庁や佐賀県、原発から30キロ圏内の全自治体に再発防止策などの最終報告を行った。さびにくいステンレス鋼への交換や屋根設置などの対策を説明、佐賀県の副島良彦副知事は「事業者の責任でしっかり検討されている」と評価し事実上発電再開を容認した。九電は近く発電と送電を再開する。 

 3号機の営業運転復帰は5月にずれ込む見通し。4号機は、3号機で蒸気漏れが発生した箇所と同じ配管や外装板を交換しているが18日に作業が完了する予定で、21日にも燃料を装塡(そうてん)し、5月の再稼働に変更はないという。

 今後は原子炉出力の上昇やタービンの起動を経て発電と送電を再開する。3号機の原子炉は臨界状態を保っており、3月23日に再稼働した際、臨界から発電開始まで約40時間かかった。

 再発防止策で九電は、県が13日に行った専門家への意見聴取を踏まえた対応として、さびによる腐食で穴が開いた配管の材質を従来の炭素鋼からステンレス鋼に変えることや、屋根の設置を検討すると説明。ただ、早くても営業運転復帰から13カ月後に行う次回の定期点検以降になるという。

 県庁で応対した副島副知事は「示された取り組みが具現化されるよう、注視したい」と強調、今回、関係自治体から遅れが指摘されたトラブル発生時の連絡については「日頃と違う状況が発生した時点で早めの連絡を」と念を押した。

 山元春義取締役は県への報告後の取材に対し、「ステップを一つ一つ踏んで、再発電に進んでいきたい。目線を広げて安全運転に努めていきたい」と述べた。

 3号機は3月30日、タービンを回すための蒸気をつくる水からガスなどを抜く脱気器空気抜き管で蒸気漏れが見つかり、さびによる腐食で直径1センチの穴を確認。31日から発電を停止している。

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