色鉛筆画教室を開いて指導する馬場崎明子さん

 繊細な描写で、モノクロ写真のようにリアルな細密鉛筆画を手がける佐賀市の馬場崎明子さん(68)。光と影のコントラストから無限の色を想像でき、深みのある温かい鉛筆画を見て感動したことが、創作を始めたきっかけだそうです。

 福岡市の坂本貴彦さんの鉛筆画教室に十数年通い、色鉛筆は独学しました。色鉛筆を使ったB5サイズのカエデの葉の絵などから始め、2019年にB2のモノクロ鉛筆画「皮干しのトラ」で二科展のイラスト大賞を受賞しました。個展では、作品がモノクロ写真と間違われたこともあるそうです。

 肖像画やペットの猫などの絵を頼まれると、写真のトレースから始めて約1カ月をかけて制作します。佐賀市の川上校区公民館で月2回、色鉛筆画教室を開き、基礎から丁寧に指導しています。「これからは色鉛筆の指導にも力を入れたいと思います」と抱負を語ります。(地域リポーター・上原和恵=佐賀市)