5月下旬、佐賀市内のホテルの大広間に佐賀空港の活性化を進める経済人や行政関係者らが一堂に会した。「この会、どうしても参加したかったんです」。途中参加した山口祥義知事は、こう切り出した。「いま大チャンスを迎えている」。インバウンドの回復や国際線の増便…。そして、輸送機オスプレイの配備すら契機と捉え、民間空港としての成長を目指す思いを熱っぽく語った。
配備計画を巡り、県が防衛省に何度も確認してきたのが「民間空港としての発展に支障を及ぼさない」ことだった。ビジネスや観光など地域振興に果たす役割の大きさから空港を「地域発展のエンジン」と位置付けている。山口知事が2018年に当時の小野寺五典防衛相との間で、配備に関して合意文書を交わした際にも「民間空港として-」は1行目から盛り込んだ。