森本貴彦佐賀新聞社取締役統合編集局長(左)から年間賞最優秀賞を受け取る受賞者=佐賀市の佐賀新聞社

あいさつをする、昨年まで選者を務めた小浜史都女さん=佐賀市の佐賀新聞社

絵はがきをテーマに講演する浦川和也・県立図書館副館長=佐賀市の佐賀新聞社

 毎週土曜に本紙に掲載している読者文芸欄の投稿者が集う「第44回読者文芸大会」が22日、佐賀市の佐賀新聞社で開かれた。短歌、俳句、川柳、詩の4部門に100人が参加し、文芸を通じて交流を深めた。2024年度の年間賞受賞者には賞状が手渡された。

 俳句選者の田中南嶽さんはあいさつで、季語が複数あり一般的に避けるべきとされる「季重なり」の許容例として「目に青葉 山ほととぎす 初鰹(はつがつお)」の句があることを挙げ、「くじけずに何でも作ってみて」と創作へエールを送った。

 記念講演は、本紙文化面で「絵はがきで見る近代の佐賀」を連載している県立図書館の浦川和也副館長が登壇。絵はがきは、ニュースや主張の伝達といった幅広い目的で流通したことなどを紹介した。分科会では選者と参加者が作品について意見を交わした。短歌部門では酒井直樹さん(88)=小城市=の「早苗田に浅き足跡残しつつ媼(おうな)補植す丸き背を見せ」が一席に選ばれた。

 川柳部門に初めて参加した坂木富士子さん(65)=佐賀市=は「同じ趣味の方と初対面でも話が弾んだ。来年もぜひ来たい」と笑顔を見せた。大会では、昨年12月まで俳句選者を務めた小浜史都女さんに感謝状を贈った。

 28日付の特集面で、講演の内容や分科会優秀作などを詳報する。(花木芙美)