任期満了に伴う8月31日告示、9月7日投開票の多久市長選で、現職の横尾俊彦氏(69)=北多久町、7期=が16日、市議会一般質問で8選を目指して立候補する意向を表明した。次期市長選への出馬を表明したのは横尾氏が初めて。
横尾氏は、物価高騰から市民の暮らしを守る経済対策や、7月に東多久町に開院する公立佐賀中央病院の運営を軌道に乗せることに意欲を見せ、「次期もしっかりと市政運営を担って各種問題の解決に全力をとしていきたい」と述べた。
多選の弊害を指摘する声には、行政運営や予算の確保など「期を重ねることにより経験を生かせる面がある」と利点を強調。「一期ごとに初心に返って、任務を全うすることが使命」と語った。
横尾氏は慶応大を卒業後、松下政経塾に1期生として入塾。1997年の市長選で初当選した。前回21年の選挙は、新人2氏を退けて7選を果たした。
全国市長会によると、現職市長では横尾氏のほか、山形県東根市、茨城県北茨城市、兵庫県の相生市と小野市、福岡県春日市の5人が7期目で並んで現職最長となっており、横尾氏が最初に任期満了を迎える。(古川浩司)