佐賀県内で2023年までの過去10年間に、田んぼや畑などの農作業中の事故で59人が死亡したことが、農林水産省の統計で分かった。高齢者が多く、トラクターなどの機械事故が目立つ。水路への転落や熱中症の死亡例もあった。背景には農家の高齢化や担い手不足があるとみられ、県は安全対策を呼びかけている。

 県内では5月に相次いで2件の農作業中の死亡事故が起きた。佐賀市三瀬村で80代男性が自宅のそばで、トラクターの下敷きになっているのが発見された。唐津市屋形石の畑では、70代女性が作業車の転倒で下敷きになり、搬送先の病院で死亡が確認された。