国営諫早湾干拓事業(長崎県)を巡り、農林水産省が潮受け堤防排水門に新設を計画している排水設備「フラップゲート」。排水門に近い県西部を中心に有明海ではノリの不作や二枚貝の休漁が続く。水質改善などに向けた取り組み強化を求める佐賀県や県有明海漁協が新設備を肯定的に受け止める一方、漁業者から懐疑的な声が上がっている。

 県や漁協はこれまで、国に排水ポンプ増設を求めてきた。県の諸岡泰輔・県民環境部長は「フラップゲートは、これまで求めてきたポンプ増設に近い施策。漁業者の思いに応えようとする事業と受け止めている」と評価した。