陸上自衛隊の輸送機オスプレイがなぜ佐賀空港に配備されるのか。北朝鮮の軍事挑発行為や中国の艦艇による領海侵入を受け、自衛隊配備の空白地だった南西諸島の防衛力を高める「南西シフト」が進められていることが背景にある。
その一環で、島嶼(とうしょ)が侵攻された場合に上陸、奪回する離島防衛専門部隊「水陸機動団」が2018年に発足、陸自の相浦駐屯地(長崎県佐世保市)に主力が配置された。これを運ぶのがオスプレイで、防衛省は佐賀空港を配備の適地とする理由について、(1)相浦駐屯地との距離が近い(2)オスプレイが効率的に飛行できる1500メートル以上の滑走路(3)部隊を配置できるスペース(4)空港周辺が市街地化しておらず人口が少なく、騒音問題を抑制できる-の四つを挙げる。