催告書と一緒に配布する「債権管理課が始動」の案内文

 唐津市が4月の機構改革で債権管理課を新設した。市の債権の滞納額は2024年度末で累計約11億円。苦しい財政の中でこの穴は小さくない。同課は「内訳は税と税以外が半々。税は圧縮できているが、税以外は横ばいの状況」という。新たな課は公正公平な市民負担の実現を目指す。

 市には介護保険料や有線テレビ使用料など約70種類の債権がある。これまで各課で業務の傍ら、滞納に対応していた。税務課収納係(12人)を分離・増員し、17人で課を設置。各課の担当職員の研修のほか、徴収が困難な債権を受け持ち、法的手続きに着手する。

 同課で扱う案件には、今月中に債務者に催告書を送る。先日、本格始動を前に報道各社に業務内容を説明し、「詐欺と間違わないように」との市民への注意喚起があった。「債権管理課」を名乗ったニセ電話詐欺-。昨今ありそうな話ではある。「滞納は許さない」と覚悟が伝わる課の名称だが、それ故のPRの難しさに担当者は頭を痛めていた。(宮﨑勝)