小学生の天音(あまね)は、おしゃべりが好きで、家でも学校でもよくしゃべる女の子。
おしゃべりが好きなら落語でも習ってみたら? と、お母さんの知り合いの女性(じょせい)落語家悠々亭若葉(ゆうゆうていわかば)さんを紹介(しょうかい)してもらいます。
天音は近所の老人ホームで、2カ月後に落語の「転失気(てんしき)」を披露(ひろう)することになり、若葉さんに稽古(けいこ)をつけてもらいながら、覚えたことをただ一方的にしゃべるのではなく、相手に伝わるようにしゃべらなければならないことを学び、本番当日を迎(むか)えます。
天音の落語は、果たして成功するのでしょうか? 最後の「落ち」にも注目です!
巻末(かんまつ)には、落語のはじまりや江戸(えど)落語と上方落語の違(ちが)い、落語の登場人物のくらしなど、ひとくちメモもついています。
物語を楽しみながら、日本文化を学ぶことができる本です。
(司書ネットワーク課 坂井陽子)
【ほかにもこんな本をおすすめ!】
◆絵で見て楽しい!はじめての落語
櫻庭由紀子/著
三遊亭楽松/監修(すばる舎)
◆らくごで故事成語笑辞典
斉藤洋/作
たごもりのりこ/絵(偕成社)
◆てんしき
川端誠/作・絵(KADOKAWA)
■図書館へ行こう
紹介している県立図書館の本は、皆さんが住んでいる市や町の図書館からも借りることができます。本の世界に触れてみてください。問い合わせは県立図書館、電話0952(24)2900。