佐賀空港に隣接する佐賀駐屯地(仮称、佐賀市川副町)は7月9日に開設、陸上自衛隊輸送機オスプレイの配備がスタートする。政府が佐賀県に配備を要請した2014年を起点に九州・沖縄の駐屯地開設や部隊配備の状況を見ると、「南西シフト」の実態が浮かび上がる。佐賀駐屯地は防衛政策上、どう位置付けられるのか。

 

 自衛隊の「南西シフト」は、民主党政権下の2010年防衛大綱にさかのぼる。「南西地域も含め、警戒監視、洋上哨戒、防空、弾道ミサイル対処、輸送、指揮通信等の機能を重点的に整備し、防衛態勢の充実を図る」。南西諸島を「自衛隊配備の空白地域」と位置付け、部隊配備を打ち出した。この方向性は、自民党政権下の13年防衛大綱でも引き継がれた。