北朝鮮による拉致被害者の早期救出を目指し、支援団体「救う会佐賀」(大原巖会長)は26日、県庁で署名活動を行った。被害者の親世代の存命中に問題を解決することを求め、全国の支援団体が5月を強化月間として署名に取り組んでいる。
救う会のメンバーや県人権・同和対策課の職員が署名を呼びかけ、328筆が集まった。漫画化したリーフレットを配布し、拉致被害者を取り戻す意志を表明する「ブルーリボン」も販売。拉致された当時の状況などを伝えるパネルも展示した。署名は全国組織を通じて首相に届ける。
北朝鮮に拉致された有本恵子さん=失踪当時(23)=の父・明弘さんが2月に96歳で亡くなり、未帰国の政府認定被害者で、親世代の家族会メンバーは横田早紀江さんだけになった。救う会佐賀の彌吉(やよし)路(みち)事務局次長は「政府を動かすためにも(拉致被害を)忘れていない、と伝えていくことが大事。署名は意志を示す大きな力になる」と語った。(横田千晶)