佐賀市富士町でホウレンソウを栽培する農家を育成する「トレーニングファーム(TF)」が、中山間地域での農業と農村の維持、活性化につながっている。これまでに10組14人の修了生を輩出し、一人も離脱することなく営農を続けている。移住で子育て世代の流入が増えたことで、高齢化する地域の活動を支える役割も担っている。

 富士町では高冷地の特性を生かしてホウレンソウ栽培が盛んだが、高齢化などで地元のホウレンソウ部会が30戸を切るまでに減少。それを受けて、地元農家、県、佐賀市、JAさがで佐賀市トレーニングファーム推進協議会を立ち上げ、2018年から同町のTF施設で研修を始めた。