「コメを買ったことはない」などと発言した江藤拓農林水産相が引責辞任した21日、佐賀県内の農家や米穀店からは「庶民感覚を持ち合わせていなかった」とため息が漏れた。失言の“発信源”となった県政界。野党は「辞任は当然」と批判を強めた。与党は「仕方ない」と残念がる一方、コメ価格の安定を後任の小泉進次郎農相に注文した。
白石町でコメを中心に栽培する農家の山﨑利幸さん(49)は、「コメを買ったことはない。支援者の方がたくさんくださるので」などと失言した江藤拓氏に対し、「農家が見返りのために(農林水産相に)コメをやっているのではないかと誤解を招くような発言だった。辞任は致し方ない」と憤りを隠さない。