佐賀市の佐賀東高に新設された「スポーツ科」の授業が、本年度から始まった。選手や指導者だけでなく、スポーツビジネスなど幅広い分野で活躍できる人材の育成を目指し、専門的な授業を充実させた。2年生34人が、プロのコーチや大学教員らから知識と技術を学んでいる。
普通科にスポーツ系クラスを設けていた同校は、昨年度にスポーツ科を新設。1期生は2年生になった今春に普通科とスポーツ科に分かれた。「本物のアスリート育成」をスローガンに、競技力向上とともに進路実現にも力を入れ、トレーニングやスポーツ経営など専門性が高い分野を学んでいる。
トレーニングの理論と実践をテーマにした15日の授業では、コンディショニングコーチの髙田章史さんらがトレーニングでの体の動かし方を解説した。それぞれの部位を鍛える理由も説明し、生徒たちは器具を使ったスクワットなどのトレーニングを行った。サッカー部の冨田宗暉さんは「授業で習ったことを実践すると次の日の疲労感が減った」と効果を実感していた。
週7時間実施する専門授業では、西九州大の教員から栄養学を学んだり、競技中の動画を自分で分析して改善法を考えたりする。普通科改革を担当する蒲原晶昭教諭は「生徒のいろいろな可能性を広げられる授業になれば」と語った。(丸山美陽)