日本血液学会の国際シンポジウムが16、17の両日、唐津市の唐津シーサイドホテルで開かれた。国内外から研究者ら約400人が参加し、血液疾患の最新の治療法が報告された。
佐賀大医学部の木村晋也教授がシンポジウムの会長を務め、初日に講演した。「医学の進歩に伴って白血病の予後は改善されてきたが、高額な費用や副作用が患者や家族の負担になっている」と指摘し、負担が少ない慢性骨髄性白血病(CML)の治療法開発に尽力してきたことを紹介した。
木村氏らの研究グループが開発した化合物にも触れ、既存薬と併用することでCMLの再発抑制に効果があると説明。「創薬と育薬を統合することでCMLを治し、患者や社会の負担を軽減することを目指している」と述べた。
シンポジウムでは国内外の研究者が登壇したほか、関連企業によるセミナーもあった。(円田浩二)