九州電力は、玄海原発(玄海町)で使用済み核燃料を一時保管する乾式貯蔵施設の設置工事を19日に開始したと発表した。既存の燃料プールに加え、使用済み核燃料の貯蔵能力を強化するのが目的で、2027年度の運用開始を目指す。
乾式貯蔵施設は、キャスクと呼ばれる金属容器にプールで冷やした燃料を入れ、空気の自然対流で冷却する。電気や水を必要とせず、安全性が高いとされる。
施設は幅約50メートル、奥行き約60メートル、高さ約30メートルの鉄筋コンクリート構造。最大でキャスク40基に使用済み核燃料960体を貯蔵できる。15年以上冷却した使用済み燃料が対象で、玄海原発1~4号機では現時点で約1600体ある。