佐賀銀行(坂井秀明頭取)は16日、顧客の将来の目標に向けて課題解決の提案をする「ゴールベース・アプローチ」に基づく営業に関して、昨年度の優良事例の発表会を佐賀市の本店で開いた。3組6人の行員が、顧客の事業承継や資産構成の見直しなどの取り組みの情報を共有した。
同行では、営業店の行員を総合資産承継チームの行員がサポートして営業活動を行っている。優良事例を共有し、コンサルティングの質を高めて地域の課題解決に貢献しようと、初めて発表会を開いた。
神埼支店の野中陽平さんと同チームの栗山貴美子さんは、ある企業の事業承継支援について発表。後継者と面談を重ねて信頼関係を構築し、親子間の信頼の深まりや相続対策に向け、金融支援などに取り組んだことを紹介し「双方を知る立場にあるので中立的な橋渡しができる。対話で主体性を引き出し、共に行動することで信頼関係を築くことができる」と語った。
顧客の資産構成の見直しに取り組んだ事例の発表もあり、坂井頭取は「ヒントからニーズを掘り起こすクリエーティブな営業に変化するなど、好事例が出始めている」と講評した。(北島郁男)