虹の松原に薬剤を散布するヘリコプター=メルキュール佐賀唐津リゾートの屋上から撮影

 林野庁佐賀森林管理署は20日、唐津市の国特別名勝「虹の松原」で薬剤を空中散布した。松くい虫被害の原因となる線虫を運ぶマツノマダラカミキリが羽化する時期に合わせ、毎年散布している。

 午前5時から約3時間半、ヘリコプターを使って約143ヘクタールに約4290リットルの薬剤をまいた。開始から同6時半まで、松原を通る県道を通行止めにした。

 同管理署によると、虹の松原の松くい虫被害は1992年度の2334本がピークで、2023年度は451本、24年度は274本と減少傾向にある。吉岡哲也署長は「虹の松原は防風、防潮など地域を守る役割がある。地域の協力をいただき、被害を防ぎたい」と話した。(松岡蒼大)