名護屋城博物館は25日、特別史跡「名護屋城跡並(ならびに)陣跡」史跡探訪会を開催する。62回目の探訪会で、今回は名護屋城跡と周辺の自然が調和した「映え」スポットを学芸員の案内で巡り、さらに江戸時代以降に訪れた旅人の記録なども紹介する。

 破却された石垣や玄界灘に浮かぶ島々を見渡せる天守台、豊臣秀吉の居住空間・山里丸にある草庵茶室跡、加藤清正が朝鮮半島から持ち帰ったとされる広沢寺のソテツなど29カ所のスポットを巡る。城内の探訪会は2018年以来で、最新の発掘調査の成果も紹介する。

 江戸後期以降の旅日記や紀行文の中の名護屋城も紹介。例えば、多久出身の儒学者・草場佩川(はいせん)(1787~1867年)は、天守台と考えられる場所を指し「西北隅に番所あり」と当時の姿を書き残す。昔の旅人の感想とともに歴史を散策する。

 午前10時半~正午で、受け付け開始は午前10時。集合場所は茶苑「海月」駐車場。事前申し込み不要で、参加費300円(資料代)。雨天時は同博物館で解説する。問い合わせは同博物館、電話0955(82)4906。(宮﨑勝)