佐賀市大和町東山田の五社神社で、社殿の屋根に使われていた銅板が大量になくなっていることが17日、分かった。銅板を固定していた複数のくぎや金具が外されて放置されており、盗まれたものとみられ、管理している地元自治会が佐賀北署に被害届を出した。
17日午前8時半ごろ、毎日お参りに訪れるという近所の男性(70)が、社殿の中が雨でぬれていることに気づいた。周囲を見渡したところ、社殿裏側の屋根から、銅板がすべて剝がされているのを発見した。なくなった銅板は数百枚に上るとみられる。男性は「前にどこかの神社で銅板が剝がされていたニュースを見たが、同じ光景だった」と話した。
神社は嘉瀬川の堤防沿いにある集落の外れにあり、普段は無人で、自治会が管理している。社殿の裏側は、木に隠れて集落から死角になっている。自治会長の大田尾隆さん(67)は「昔から祭りやご祈祷(きとう)で利用し、地域のよりどころとなっている場所。銅板が盗まれるなどまったく考えもしないことで、憤りを感じる」と語気を強めた。(古川浩司)