九州電力玄海原発3号機(玄海町)の定期検査中に作業員1人が内部被ばくした事案で、共産党佐賀県委員会は14日、九州電力に原因究明などを求める要請書を提出した。
県委員会の武藤明美副委員長、北部地区の井上祐輔委員長が九電佐賀支店を訪問した。内部被ばくの経過を知らされた日時や協力会社に対する九電側の対応、県と結ぶ「安全協定」の協力会社への周知、再発防止策など4項目について回答を求めた。
武藤副委員長は「数値がどうという次元ではなく、内部被ばくは大きな問題。徹底した原因究明をし、二度と起こらないようにしてほしい」と伝えた。
対応した九電立地コミュニケーション部の前田幸伸部長は「放射性物質の取り込みがあり、非常に心配をかけている。まずはしっかり原因を究明し、回答したい」と述べた。
玄海原発3号機では10日に原子炉容器の上ぶたの清掃をしていた協力会社の男性(39)が内部被ばくした。九電は体内に取り込んだ放射性物質は微量で、「身体に影響を与えるものではない」としている。九電管内の原発での内部被ばくの確認は初めて。(横田千晶)