30歳以上のシニアラガーマンでつくる「佐賀惑葉(わくよう)ラグビー倶楽部」が創立50周年を迎えた。39歳から83歳までの約70人が所属し、年齢に合わせた練習メニューで楽しく、時には激しくプレーする。対外試合も年間7戦ほど行い、生涯現役を目標にボールを追いかけている。
不惑の40歳を越えても情熱を持ち続けるラガーマンが全国で立ち上げたチームに倣い、「惑」の文字をチーム名に入れて1975年に発足した。「葉」は佐賀藩士・山本常朝の「葉隠」から取った。
日曜の午前中に佐賀市内で行う約2時間の練習には、常時20~30人が集まる。トップリーグOBをコーチに迎え、メンバーの体力を考え短い時間の練習を繰り返す。ボールを使ったパス回しが中心で、時にはタックルを繰り出すこともある。
高校のラグビー部員が減っている影響もあり以前より30~40代が少なくなったが、ラグビー未経験者もプレーし、親子で参加するメンバーもいる。ラガーマン憧れのニュージーランドやタイなど海外にも遠征し、現地の不惑ラガーマンとも交流してきた。
第8代会長の光冨義仁さん(75)=武雄市=は「家族は心配するが仲間とのプレーは楽しい。年を重ねただけで老いるわけではないし、みんな生涯現役を目指し汗を流している」と笑顔を見せる。
試合で着用するジャージーは、稲穂をイメージした黄色地に佐賀の自然を示す緑のラインが入り、腕にはカチガラスをデザインしている。24、25日には「惑」が付いたチームが集まる長崎県島原市での「九州惑ラグビー大会」に参加する。
要請があれば少年チームなどの練習にも協力する。活動内容や50年の歩みは同倶楽部のウェブサイトで紹介している。(澤登滋)