出水期を前に、水防警戒箇所を把握して防災体制を強化しようと、佐賀市の坂井英隆市長らが12日、市内3カ所を巡視した。市職員や消防、警察関係者ら約30人が治水関連設備を点検した。
今年の出水期から「ためる」対策として活用が始まる大和中央公園南側の遊水池(大和町)、大雨の際に貯水し、洪水を防ぐ巨勢川調整池(金立町)、災害時に使う物品を備える大和拠点備蓄倉庫(大和町)を視察した。
大和中央公園南側の一部地区では2021年8月の豪雨で、浸水深が最大で約70センチとなり、生活に大きな影響が出た。影響を緩和しようと21年秋から、公園内の敷地を活用し、最大1万1千トンをためられるよう整備を進めている現状を確認した。
坂井市長は「関係者と連携しながら『ためる』『流す』対策を強化し、安全、安心を確保していきたい。市民の皆さんにも危険箇所の点検や、避難経路の確認をして備えていただきたい」と話した。(川﨑久美子)