注文住宅販売の「クレセントホーム」(佐賀市、水﨑隆志社長)が8日、事業を停止し、破産手続き開始申し立ての準備に入った。負債総額は約5億7千万円が見込まれる。

 2002年、小城市で設立。木造の注文住宅、分譲用地の開発や販売を手がけてきた。04年に佐賀市に移転し、ショールームを開設。22年には住宅展示場を設け、23年4月期の売上高は過去最高の13億2588万円となった。

 しかし、資材の高騰、人件費の負担が重く、価格転嫁も進まなかったことから、収支が悪化。24年4月期には売上高が8億163万円に落ち込み、純損失は1億6751万円となって債務超過に陥っていた。25年4月期に販売用不動産の売却代金を返済に充てるなどしたが借入金の負担は重く、事業継続を断念した。(東京商工リサーチ佐賀支店調べ)