佐賀県内の道路メンテナンスに関する会合が9日、佐賀市で開かれ、埼玉県八潮市で発生した道路陥没事故を受け、国や県、市町の担当者らが未然防止に向けた取り組みを確認した。「県地下占用物連絡会議」を新たに設置し、道路管理者と水道事業者などが連携を強化していくことを決めた。
佐賀国道事務所で開かれた会合には、オンラインを含めて行政関係者や水道やガス事業者など約100人が参加した。八潮市の陥没は下水道管の破損が原因とみられ、新設した連絡会議では、道路管理者と水道などの占用事業者が点検計画や調査結果を共有して道路陥没の防止に取り組む。
今後は過去のデータなどからリスクがある地点を抽出して対応を検討する。道路管理者と占用事業者で調整しつつ、必要に応じて補修を実施する。事務局の佐賀国道事務所の猪狩名人所長は「埼玉のような事故が2度と起きないよう、急いで取り組みを進めたい。連携を強化し、危機感を持って対応していく」と強調した。
道路の陥没は全国の国道や県道、市町村道などで2022年度に大小合わせて計1万件以上あり、道路排水施設や上下水道などさまざまな要因で発生している。(中島幸毅)