鹿島市が取り組んでいる、非食用のコメを原料にした生分解性マルチフィルムを使って作物を栽培する実証実験で、生育は概ね順調で収量も従来と変わらなかったことが分かった。今後、マルチをすき込んだ土壌で微生物による分解がどのように進むかを確認する。撤去・回収が不要になれば農作業の省力化や環境への負荷軽減となり、破砕米などを原料にすることで地域内の資源循環につながることが期待される。

 実証実験に使っているマルチは古米や破砕米など食用に適さないコメを原料にした生分解性プラスチックで、作物の収穫後に土壌にすき込むと微生物によって水と二酸化炭素(CO2)に分解される。製品開発を進めている企業と取り組んでおり、鹿島市の土壌での有効性を実験している。