努力賞を受賞した佐賀広域消防局の川原将太さん

最優秀賞に選ばれた福岡市消防局の柳本将吾さん=佐賀市のアバンセ

 第48回九州地区消防職員意見発表会が24日、佐賀市のアバンセで開かれた。九州各県の予選を勝ち抜いた8人が出場し、最優秀賞に福岡市消防局の柳本将吾さん(37)が選ばれた。佐賀県代表として出場した佐賀広域消防局の川原将太さん(30)は努力賞を受賞した。

 業務の課題を踏まえ、解決策や新たな取り組みを5分間で主張した。広報活動をテーマに発表した川原さんは、他の業務と並行して取り組んでいる現状を語り、「広報は消防と住民を結ぶ架け橋で究極の人命救助」と強調。住民からの信頼を獲得し、次世代の人材を育てるために広報の専門部署を設置するよう訴えた。

 柳本さんは、フランス発祥の認知症のコミュニケーション技法「ユマニチュード」を同市消防局が取り入れていることを紹介。見ること、触れること、話すことを体系化したユマニチュードを実演し、救急現場でも有効だと述べた。

 優秀賞は外国人防災士の導入を提言した菊池広域連合消防本部(熊本県)の櫔原(とちはら)悠聖さん(25)、奨励賞は非常時に対応できる工夫やテクニック「ライフハック」の実践を提案した鹿児島市消防局の廣森敦也さん(24)が獲得した。川原さんは「多くの関係者に広報の必要性や重要性を伝えられてよかった」と話した。

 最優秀賞の柳本さんは、5月30日に広島で開かれる全国消防職員意見発表会に出場する。(坂本有佐)