児童の保健調査票の紛失を受け、謝罪する鳥栖市教育委員会の佐々木英利教育長(中央)ら=鳥栖市役所

 鳥栖市教育委員会(佐々木英利教育長)は21日、市内の小学校で児童15人分の保健調査票を紛失したと発表した。調査票には、児童のアレルギーの有無や緊急連絡先などの個人情報が記載されていた。

 調査票は5月の宿泊学習に向け、16日に保護者に配布。A4判の用紙に児童の生年月日や血液型、住所、緊急連絡先、食物アレルギーや治療中の病気、ぜんそく等の有無を記入していた。17、18日が提出日で、教室の担任教諭の机の上に置いていたクリアファイルに、児童がそれぞれ提出する形式で集めていた。

 教諭は18日、2時間目の休み時間(午前10時半頃)までファイルの所在を確認していたが、その後は体育の授業などで教室を空けた時間帯があり、児童が下校した後の午後1時半頃、紛失に気付いた。

 18~20日に教室や職員室等を探したが見つからず、21日には児童にも確認したが所在が分からなかった。

 市教委は「個人情報が含まれる書類は手渡しすべきで、集め方が不適当だった」とし、22日に保護者会などで経緯の説明と謝罪を行い、臨時校長研修会も開いて再発防止を図っていく。担任教諭は「認識の甘さから重大なことを引き起こし、児童や保護者らに多大な心配と迷惑をかけて申し訳ない」と話しているという。(樋渡光憲)