武雄市副市長・庭木淳さん

 副市長は4月から2人体制となり、治水、交通、まちづくりを担当する。就任式では幹部職員に向け「若い職員に声をかけること。日常会話の中から新たな知恵が生まれ、それが職員の積極性や生きがいにもつながる」とコミュニケーションの大切さを訴えた。

 「技術屋」を自負する。高校、大学で土木を学び、市役所入りしてからも建設、都市計画、上下水道などまちづくりに携わった。飛龍窯の建設や保養村の造成、オルレコースの設置など「形に残る仕事ができたことが思い出」と話す。

 最も鍛えられたと振り返るのが、1990年7月の浸水被害。建設課3年目で災害復旧のための図面を毎日書き続けた。「あの経験があったから2019、21年の水害では職員を叱咤(しった)激励しながら何とか乗り切ることができた」という。

 最重要課題と位置付けるのが治水対策。3月末に六角川流域水害対策計画が策定され「これからは結果が求められる。国の事業でも市が調整役となって地元住民と接しなければならない」と気を引き締める。

 休日は1200ccの大型バイクを駆ってツーリングを楽しむ。「風を切る爽快感が明日の活力源になる」と笑顔を見せる。武雄市朝日町出身。(澤登滋)