玄海町で文献調査の受け入れを求める動きが表面化して1年。「核のごみ」の最終処分場に関し、町民の理解を得るための「対話を行う場」が始まった。初回の17日、混乱はなかったものの、参加者からは「1回だけでは時間が足りない」との声が聞かれた。

 先行して文献調査を行った北海道の寿(すっ)都(つ)町(ちょう)と神恵内村(かもえないむら)の「対話の場」では、NUMOが前面に出過ぎたため、「地域主体で納得感が得られる場の設置、運営プロセスが必要」と総括された。その反省から、玄海町では中立的な立場の実行委員会が設置された。

 玄海町内で農業を営む実行委員長の八島一郎さん(77)。「私は少し原子力を勉強している。町民に文献調査を知ってもらいたかった」と大役を引き受けた理由を語った。