東京商工リサーチ佐賀支店がまとめた3月の佐賀県内の企業倒産(負債額1千万円以上)は、前年同月と同じ3件で、負債総額は2億8200万円増の4億6900万円だった。
佐賀市で2件、唐津市で1件。サービス業他2件、運輸業1件。原因別は事業上の失敗、既往のしわ寄せ(赤字の累積)、販売不振が各1件。形態はいずれも破産で、特別要因では新型コロナウイルス関連も1件あった。
従業員数は20人以上50人未満、5人以上10人未満、5人未満が各1件で、業歴30年以上、10年以上20年未満、2年以上10年未満が各1件だった。直近1年間の月平均件数は2・5件で前年同期の2件を上回るペースで推移している。
同支店は「物価高などのほか、金融機関の貸し出し金利の上昇も加わり、負債の圧縮が容易に進まない中、賃上げも避けられない状況。好転のめどが立たずに事業継続を断念する形での倒産は増加傾向になる可能性が高い」と指摘する。(福本真理)