小学校時代の思い出などを語る藤井聡太王将=上峰町の上峰小

子どもたちが作った花のアーチを通って会場に入る藤井王将

 将棋の八大タイトルの一つ、「王将戦」を4連覇した藤井聡太王将(22)のトークショーが21日、上峰町の上峰小で開かれた。全校児童約400人を前に、藤井王将は自身の小学校時代を振り返りながら、探究心を持つことの大切さを訴えた。

 第74期の王将戦は藤井王将が永瀬拓矢九段の挑戦を4勝1敗で退け、同町で予定されていた第6局が行われなかったため、代わりにトークショーを実施した。上峰町の印象について藤井王将は「2年前は上峰町での対局で勝って防衛ができたので、思い出深い場所」と語り、「ウナギの養殖など特産品も多く、訪れることを楽しみにしている」と話した。

 将棋に触れたのは祖母から将棋盤がプレゼントされた5歳の頃で、「大人に勝ったり、互角の勝負ができることが、将棋にのめり込むきっかけになった」と話した。将棋を指すことで充実した学校生活が送れたとし、「少しでも気になることや興味が引かれたことがあれば、追求する気持ちを普段から持ってほしい」と呼びかけた。

 児童たちは、手作りの花のアーチで藤井王将を迎えた。5年の嘉村昂大さんは「落ち着いていて雰囲気がとても強そうだった。藤井さんが将棋を頑張っているように僕は算数や英語を頑張って、将来はゲームクリエーターになりたい」と目を輝かせた。(井手一希)