福岡県北西沖を震源とする「福岡県西方沖地震」の発生から、20日で20年になる。活断層「警固断層帯」が引き起こし、隣県の佐賀県でも過去最大となる震度6弱の揺れが観測された。専門家は揺れやすい佐賀の軟弱地盤を踏まえ、周辺地域の地震にも備えるよう呼びかけている。

 鳥栖市原町の菅原神社の境内に、西方沖地震の影響で崩れた鳥居が保存碑として残る。震災の状況を記した説明板も立ち、当時区長だった酒井進さん(81)が文章をまとめた。地元の保育園の卒園式に出席しているさなかに地震に見舞われ、「園内のガラスが一斉に揺れ、妻から『鳥居が倒れている』と連絡があった。境内に遊具があるので、子どもが下敷きになっていないかすぐに確認してもらった」と振り返る。