客席に降りて、観客を楽しませる魔法使いアキットさん(左奥)=16日午後、佐賀市文化会館(撮影・米倉義房)

 佐賀新聞社創刊140周年記念事業として、マジカルアーティストの魔法使いアキットさんが出演するストーリーマジックライブ「魔法使いの頭の中~雪だるまと5つの願い~」が16日、佐賀市文化会館中ホールで開かれた。絵本に広がる夢の世界のようなマジックと芝居が融合した体験型ショーは、子どもから大人までの730人を魔法の世界にいざなった。

 ライブは「雪が降らない街」が舞台。魔法の力が宿るほうきを拾った少年が、「雪景色が見たい」と願うと街に雪が降る。少年に雪だるまの友だちができたところから物語が始まり、アキットさんが手がけたユニークな衣装や小道具、映像などが会場を彩った。軽快な音楽の中で、華やかな衣装が次々に変化するファッションショーや、手元から多彩な色の生地が飛び出すなどのマジックが披露され、大きな歓声や拍手がわき起こった。アキットさんが演出する「優しさの魔法」に会場は温かな空気に包まれていた。

 家族と訪れた佐賀大附属小2年の上原由愛さんは「服が変わったりビンが増えるマジックが面白かった。マジックをやってみたいと思った」と話した。

 初めての佐賀公演を行ったアキットさんは「本当に温かい空気感で、皆さんが素直に楽しもうという姿勢が感じられてうれしかった」と振り返り、「ライブを通して、皆さんに出会えた今日の時間が宝物になったので、また佐賀でぜひライブをしたい」と笑顔を見せた。(坂本有佐)