NUMOの現地事務所の開設に向け、改修工事が進められている元ファミリーレストランの施設=玄海町新田

 原発から出る高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分場選定に向け、玄海町で「文献調査」を進めている原子力発電環境整備機構(NUMO)が、職員を常駐させる拠点事務所を同町新田に開設することが15日、分かった。既存施設の改修工事を3月までに終える予定。

 拠点事務所は、2020年に閉店したファミリーレストラン「ジョイフル唐津玄海店」の建物を改装する。現在は内装工事中で3月中には終了する予定。具体的な開所時期は未定としている。

 拠点事務所は、NUMO職員が常駐し、地域住民からのさまざまな問い合わせに対応する。先に文献調査を始めた北海道の寿都町(すっつちょう)と神恵内村(かもえないむら)にも設けられている。寿都町は7人、神恵内村は5人の職員が在籍しており、玄海町も同規模になるとみられる。

 玄海町を対象にした文献調査は昨年6月に始まり、東京の事務所で進められている。4月から住民と意見交換する「対話を行う場」が玄海町で始まる。(松岡蒼大)