佐賀県庁新館地下1階で営業する飲食店「CAFE BASE(カフェ ベイス)」が28日で閉店する。県産食材にこだわったメニューなどを提供し、県職員らのランチ需要などに応えてきた。県は次の運営事業者の公募を進めており「7月までに営業再開したい」としている。
同店は県庁地下リニューアルに伴う県の公募で選ばれ、2018年9月に開業。日替わりランチやカレーなど各種メニューは食材や調味料まで県産にこだわった。コーヒーやソフトクリームなどカフェメニューも提供、朝から夕方まで利用しやすい環境を整えた。コロナ禍で一時客足は落ち込んだが回復、1日平均100人ほど利用していた。
オープン当初から月3回程度通っているという女性職員(41)は「以前より雰囲気が明るくなった。肉も野菜もバランスよく取れるのでありがたかった」と惜しんだ。仕事で県庁を訪れて以来、ここ1年ほぼ毎日通っているという男性(52)は「貼り紙で閉店を知りショックだった。これからどこでランチを食べよう」と語った。
運営するサードプレイスの清田祥一朗代表(44)は原材料価格高騰などを受けて今後の事業展開を見据え、県との契約更新を断ったと説明。佐賀市立図書館や県立博物館内のカフェも運営しており、清田代表は「県庁で経験を積んだスタッフにそこで活躍してほしい」とし「食材へのこだわりは一緒なので、そちらにも足を伸ばして」と話す。
次の運営事業者について県は、すでに公募を実施済みで、プレゼンテーションによる審査を経て選定する。担当者は「職員だけでなく近隣の方も来られるような場所にしてほしい」と期待する。(上田遊知)