唐津市選挙管理員会は11日、1月に投開票された唐津市議選(定数28)で「くじ引き」で落選した原雄一郎氏(50)による異議申し立てを棄却した。原氏は今後について「支援者の声を聞きつつ、自分で考えていきたい」としている。

 最後の1議席を巡り、原氏と古田リバー氏(47)は1174票の同数で並んだため、公職選挙法の規定でくじ引きで当落を決めた。原氏は「票の再確認によって当選者が変わる可能性がある」と2月10日に古田氏の当選無効を求め、市選管に異議を申し立てた。

 市選管は3月11日夕に会合を開いて協議し、その後、事務局長が原氏を訪ねて決定書を手渡した。決定書には、判例を基に「再点検を求めるということだけでは(当選無効の)事由にあたらない」とあるほか、「得票数の算定及び当選人の決定にあたって違法があったとは認められない」などと記されている。

 原氏は「選管は数え直しをした事例を調べておらず、判例だけでは納得がいかない」と話す。公選法は、決定に不服がある者は「21日以内に文書で都道府県の選挙管理委員会に審査を申し立てることができる」と定めている。(宮﨑勝)