公認会計士や税理士への登竜門といわれる日本商工会議所(日商)簿記検定1級に、佐賀商業高グローバルビジネス科2年の大澤未来葉(みくは)さん=佐賀市=が合格した。合格率10%台の難関を初挑戦で突破し、「費やした時間が多かった分、ほっとした」と喜びを語った。
試験は商業簿記や工業簿記など4科目あり、各科目4割以上、合計で7割以上の得点で合格となる。大澤さんが受けた昨年11月の試験は1万420人が受験し、合格率は15・1%。同校からの合格は10年ぶりとなった。
簿記部に所属する大澤さんは、1年秋に2級の資格を取得し、2年生での1級合格に狙いを定めた。不得意なところを書き込んだノートを作り、1日平均3時間勉強に励んだ。苦戦していた会計学の試験で繰り返し復習していた問題が出され、「スムーズに解くことができた」と努力の成果が実ったことを喜ぶ。
大澤さんは「親が勉強がはかどるよう協力してくれたおかげ。少しでも恩返しになってうれしい」と話す。現在は税理士試験の必須科目である簿記論と財務諸表論の資格取得に向けて勉強中で、「将来は資格を生かして職場で活躍したい。」と意気込んでいる。(松尾綺子)