冷凍網ノリの第3回入札。販売枚数は少なく、高値で取引された=佐賀市の佐賀海苔共販センター

冷凍網ノリの第3回入札。販売枚数は少なく、高値で取引された=佐賀市の佐賀海苔共販センター

 佐賀県沖の有明海で養殖された冷凍網ノリの今季3回目の入札会が6日、佐賀市の佐賀海苔共販センターで開かれた。少雨による栄養塩不足から販売枚数は例年より少ない8873万枚で、品薄感から平均単価は20円超と高く、販売額は18億5371万円だった。秋芽ノリからの累計の販売枚数は約7億枚で、目標の16億枚達成は厳しい状況となっている。

 入札は秋芽ノリを含めると今季8回目で、ノリを生産している県有明海漁協の14支所が出品し、約50の商社が参加した。例年の同じ時期なら1億枚を越す販売枚数は、8873万枚にとどまった。

 1枚当たりの平均単価は20円89銭で、例年より高値がついた。同漁協によると、全国の約4割を占める有明海沿岸の各県の生産が低調で、品薄感が影響したとみられる。

 今季の累計は、販売枚数が7億704万枚で、販売額は191億1458万円。生産は4月上旬頃まで続く見込みで、販売枚数16億枚、販売金額232億円を目標にしている。20日の次回入札会の出品は約8千万枚にとどまる見込みで、販売枚数の目標達成は厳しい状況になった。

 全国漁連のり事業推進協議会の2月末時点のまとめでは、2季連続日本一の兵庫県は今季の累計で販売枚数が9億4739万枚で、販売額は261億901万円。佐賀県有明海漁協を枚数、額ともに上回っているうえ、兵庫県は佐賀県より遅い時期まで収穫が続く。県有明海漁協は日本一奪還について「厳しい情勢になっている」としている。(古賀真理子)