神埼市は25日、総額217億6100万円の2025年度一般会計当初予算を発表した。昨年2月の官製談合事件を受けて骨格予算となった前年度当初と比べて1・3%増と過去最大。防災事業費や市特産の神埼そうめん支援事業費などで膨らんだ。27日開会の定例市議会に提出する。
肉付け予算となった前年6月補正後と比べると、3・1%減。主な事業は、21年8月の水害で50戸以上の床上床下浸水やビニールハウスの農作物の被害を受けた千代田町の出来島地区に排水機場を整備する農村地域防災減災事業費に3千万円、神埼そうめんの市場拡大や事業継続に向けた支援事業費に2100万円、子どもを対象としたインフルエンザ予防接種の助成費に563万円など。
就任後初の当初予算編成となった實松尊徳市長は「市民の声を反映させた現場重視予算。今後の市の発展の基礎づくりのため災害対策と子育て支援にも力を入れる」とした。
歳入は、市税は前年度当初比13・1%増の35億5343万円。地方交付税は4%増の52億5千万円、国庫支出金は8・6%減の26億6700万円、自主財源比率は1・8ポイント増の43・4%。
市債発行額は、前年度当初比10・1%増、肉付け後と比較して1・3%増の18億1610万円。25年度末の市債残高は178億7433万円、基金残高は70億9269万円を見込む。(樋口絢乃)