トンボと聞いたら皆(みな)さんは何を想像(そうぞう)しますか? ほとんどの人が4枚(まい)のハネでビュンビュン飛び回る生き物を思いつくと思います。ひょっとしたらイトトンボのようにツーツーと飛ぶトンボを思いつく人もいるかもしれませんね。
しかし、トンボの一生で見れば、成虫の期間は短いんです。オニヤンマは幼虫(ようちゅう)が2~4年ほどなのに対して、成虫でいる期間はたったの1~2カ月です。トンボの幼虫、ヤゴは人からはあまり注目されませんが、トンボが自分たちで想像する“トンボ”はヤゴの方かもしれませんね。
この寒い時期も基本(きほん)的にトンボたちはヤゴとして水中で過(す)ごしています。しかし、どんな生き物もそうですが、例外の種類がいます。
冬を越(こ)すことを越冬(えっとう)といいますが、成虫で越冬する種類が日本にはオツネントンボ、ホソミオツネントンボ、ホソミイトトンボの3種類がいます。オツネントンボの“オツネン”とは“越年(えつねん)”と書いて、成虫で年を越すことから名付けられました。中でもホソミオツネントンボは割(わり)と簡単(かんたん)に見ることができ、3月になればため池の周りで見られます。
雪にも負けず寒さにも負けず耐(た)えたトンボたちにも、もうすぐ春が来ますね。
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